• Author矢野啓司 矢野千恵
  • Publisherロゼッタストーン
  • ISBN9784947767042
  • Publish Date2006年2月

凶刃 / ああ、我が子・真木人は精神障害者に刺し殺された!!

昨年12月6日、矢野真木人(まきと)さん(28歳)は、見ず知らずの男に駐車場で刺し殺されました。加害者は精神科に入院中の患者で、社会復帰トレーニングのために一時外出中でした。一人で外出した後、わずか20分後の犯行でした。

最愛の息子を亡くした矢野さん夫婦のところへは、事件後2カ月たっても、病院からの説明も謝罪もなく、いまだに犯人の病名も病状も知らされていない状況が続いています。犯人は現在、精神鑑定中です。もし不起訴が決定すれば、加害者の情報を得る手段はなくなり、病院に対して責任追及をすることも難しくなります。

どんなに理不尽な犯行でも加害者だけが保護され被害者がおきざりになった現状、精神障害者というだけで安易に不起訴にする検察(「心神喪失者」による殺人は1年間に70〜100人。その8割以上が「不起訴」になっています)。精神障害者相手の訴訟をいやがる弁護士…。矢野さん夫婦は悲しみに耐えながら、できるかぎり冷静に、自分の体験を通じて感じた矛盾をまとめています。なんとか息子の死を無駄にしたくないという親の思いがひしひしと伝わってきます。

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