人生百年時代の最先端を生きる女性達を活写
『快楽』『炎情』などで更年期女性の生き方をルポしてきたノンフィクション作家・工藤美代子が、いくつになっても幸せをさがして懸命に生きる女性たちを活写――
人生百年をどう生きて行くか。かつてない命題に私たちは直面している。長年連れ添ったパートナーと今後も過ごすのか、そのパートナーが亡くなったらどうするのか。ひとりで生きる? 再婚するにはどうしたらいい? お墓はどうする? さらに、どんどん手軽になり多くの人が利用するようになっている美容整形の最前線や、年齢を重ねた時に大きな悩みとなる性交痛、介護や経済的な問題まで、女性が後半生を迎えたときの不安と恍惚に、著者がとことん向き合った。新しい一歩を踏み出す勇気を与えてくれるノンフィクション。
<熟年離婚という言葉が流行ったのは、十年以上も昔だった。あれは、独身に戻って人生をリセットしたい女性たちの選択肢として注目されたのだ。(中略)しかし人生百年時代を迎えて、そうした風潮は微妙に変わりつつある。世間体や経済的な安定、あるいは家族に縛られるよりも、もっと自分の願望に忠実でありたい。自由に生きたいと望む女性が確実に増えている。>
【編集担当からのおすすめ情報】
女性の生き方も美容整形の世界も、単行本『後妻白書』を発売してから3年の間にも大きく変わっています。今回、文庫化するにあたり大幅に加筆し、単行本を読んで下さった皆さんにも楽しんで頂けるようにしています。
人生百年時代を迎え、かつてのように長生きがすなわち幸せと言われる時代ではなくなっています。人生の最期に、介護や経済的な問題など思ってもいない厳しい現実が待ち受けていることも決して少なくありません。だからこそ、本書に登場する女性たちがいつまでも幸せをさがし続け、懸命に生きる姿はとても眩しく感じます。
人生百年時代の後半生をよりよく生きるために何が必要か。工藤さんが活写した女性たちの姿には、大きなヒントがあると思います。すべての女性に読んでほしい一冊です。