経済学者シュンペーターは「資本主義の欠点は自ら批判されたいと願っている点だ」と述べた。
批判すらも飲み込み自己変容を遂げていく「未完」の資本主義。とりわけ近年は、テクノロジーの劇的発展により、経済の形が変わり、様々な矛盾が噴出している。
本書は、
●テクノロジーは資本主義をどう変えるか
●我々は資本主義をどう『修正』するべきか
について、国際ジャーナリスト・大野和基氏が、世界の「知の巨人」七人に訊ねた論考集である。
経済学、歴史学、人類学……多彩な視座から未来を見通し、善き資本主義を考える、知的興奮に満ちた1冊。
◆ポール・クルーグマン(ノーベル賞経済学者)
――我々は大きな分岐点の前に立っている
◆トーマス・フリードマン(『フラット化する世界』著者・NYタイムズコラムニスト)
――「雇用の完新世」が終わり「人新世」がはじまる
◆デヴィッド・グレーバー(文化人類学者・ウォール街占拠運動の理論的指導者)
――職業の半分がなくなり、「どうでもいい仕事」が急増する
◆トーマス・セドラチェク(『善と悪の経済学』著者・チェコ共和国経済学者)
――成長を追い求める経済学が世界を破壊する
◆タイラー・コーエン(ジョージメイソン大学教授・経済学者)
――テクノロジーは働く人の格差をますます広げていく
◆ルトガー・ブレグマン(ジャーナリスト・歴史家)
――ベーシックインカムと1日3時間労働が社会を救う
◆V・M=ショーンベルガ―(オックスフォード大学教授・ビッグデータの第一人者)
――「データ資本主義」が激変させる未来