中世から近代への転換期に再発見され,20世紀の世界戦争の原因と見なされるほど社会に深く関わってきた〈主権〉概念.法秩序の正統性をいかに保証するかという問いとともにローマ法再発見から〈国体〉論にいたるパラドクスに満ちた歴史を辿り,私たちと法・国家・権力の重層的関係を問い直す.俊英が切り開く概念史の沃野.