家庭の事情で高校を中退した吉瀬走は、生きるために夢中になった陸上も辞めざるを得なかった。そんな中、陸上部OBの前平が現れ、人力車のひき手をやらないかと誘われる。車夫の条件は、走るのが好きなのとイケメンであること!?浅草の「力車屋」で車夫となった少年と同僚や客らとの交流を瑞々しく描く。期待の新鋭作家、初の文庫化作品!解説・あさのあつこ