• 著者内館牧子
  • 出版社講談社
  • ISBN9784062197359
  • 発行2015年9月

終わった人

定年って生前葬だな。
衝撃的なこの一文から本書は始まる。
大手銀行の出世コースから子会社に出向させられ、そのまま定年を迎えた主人公・田代壮介。仕事一筋だった彼は途方に暮れる。年下でまだ仕事をしている妻は旅行などにも乗り気ではない。図書館通いやジムで体を鍛えることは、いかにも年寄りじみていて抵抗がある。どんな仕事でもいいから働きたいと職探しをしてみると、高学歴や立派な職歴がかえって邪魔をしてうまくいかない。妻や娘は「恋でもしたら」などとけしかけるが、気になる女性がいたところで、そう思い通りになるものでもない。
これからどうする?
惑い、あがき続ける田代に安息の時は訪れるのか?
ある人物との出会いが、彼の運命の歯車を回す──。
シニア世代の今日的問題であり、現役世代にとっても将来避けられない普遍的テーマを描いた話題沸騰必至の問題作。

>> 続きを表示

この本を借りた人が、最近借りている本

  • 橋を渡る
  • コロナと潜水服
  • トップリーグ 2
  • 善医の罪
  • BT ’63 下
  • BT ’63 上
  • スマイルメイカー
  • 神の値段
  • 悪夢に架ける橋
  • 孤独の歌声

この本を寄贈した人