占いで生計を立てる、"市子"の女が、若い芸者から奇妙な依頼を受ける「うきあし」。同心の手先をしている金物屋の主人が、根津界隈で男を騙しているという女を調べていくうちに、驚愕の事実を知ることになる「根津の鬼女」など、市井に暮らす庶民たちの恋や人情を、軽妙な筆致で綴る、書き下ろし時代短編シリーズ第三弾。