磐音、不覚にも斬られる!安永六年の初夏。江戸髄いつの両替商・今津屋では佐々木道場の改築完成を間近に控え、主や老分番頭が祝いの品を思案していた。一方の坂崎磐音は、道場開きで行う対抗戦に頭を悩ませる。そんな中、南町奉行所低廻り同心の木下一郎太と夜道を歩いていた磐音は、火事の現場に遭遇し、またもや思わぬ事件に巻き込まれる。さらには、これからの人生を左右する、あることについて思いをめぐらせながら歩いていた磐音の前に、刺客が現れ……。磐音が、まさかの深手を負う!?