日本列島の来訪神儀礼を網羅した写真集
世界をフィールドに活動しながら、文化人類学や民俗学への関心を持ちつつ活躍する写真家石川直樹が撮りためた日本の『来訪神』儀礼を一冊にまとめる企画。日本列島には折口信夫がいうところの「まれびと」、すなわち異形の神を迎える儀礼が数多く残されている。それらは海や山の彼方から現れる来訪神であり、彼岸からやってくる魂でもあるという石川が、そうした仮面の祭祀儀礼について10年以上に渡って撮影し続けた貴重な写真を写真集にまとめました。
仮面をかぶり、異形の姿で、家々をまわる来訪神儀礼。北は、男鹿半島のナマハゲ、秋田県能代市のナゴメハギから、石川県輪島市のアマメハギに至るまで9儀礼、南は、トカラ列島・悪石島のボゼをはじめとして、下甑島のトシドン、沖縄・宮古島パーントゥ、西表島のミルクなど11儀礼。これら、日本列島に残る20の来訪神儀礼を一冊にまとめる写真集です。
なお、8県にわたる10件の来訪神儀礼が、2018年11月にユネスコの無形文化遺産に登録されました。本書は、世界に誇る日本列島の「来訪神儀礼」を網羅するたいへん貴重な写真集です。
【編集担当からのおすすめ情報】
10月4日~12月1日まで、「鹿児島霧島アートの森」にて、来訪神儀礼の写真を中心にした『石川直樹 島は山』展が開催されます。