• 著者イアン・マカルマン 藤田真利子
  • 出版社草思社
  • ISBN9784794224170
  • 発行2019年10月

最後の錬金術師カリオストロ伯爵

君主たちは競って宮廷に招き、司教たちは恐れ、
医師たちは憎み、女たちは憧れた「最後の魔術師」カリオストロ伯爵――。
シチリア島のごろつきだった男は、いかにして王侯貴族を手玉にとり、
フランス革命前夜のヨーロッパ社交界にその名を轟かせるにいたったのか。
錬金術師、医師、預言者、詐欺師、フリーメイソン会員といくつもの顔を使い分け、
〈理性と啓蒙の時代〉の18世紀を妖しく彩った男の生涯を追う。
<目次より>
プロローグ バルサモの家
1 フリーメイソン 
 したたかすぎる巡礼者 
「カリオストロ伯爵」誕生 
 フリーメイソン入会 
 異端審問所のスパイ 
 カザノヴァの打算 
2 降霊術師 
 森に眠る財宝
 兄と妹の関係
 サンクトペテルブルグへ
3 シャーマン 
 エカテリーナ女帝の怒り
 女帝主治医の挑戦
 ロシア「追放」ポーランドでのつかのまの栄光
 王政打倒文書への署名 
4 コプト
「ダイヤの首飾り事件」の裏側で
「追放された王女」の執念
 略奪者たちの思惑
 マリー=アントワネットの評判
 勝利者なき判決 
5 預言者 
 悪徳ジャーナリスト「ドブのルソー」
『フランス人へのカリオストロ伯爵の手紙』
 狂言者との同盟
 悪評コレクション
「彼は死んだ」
6 回春剤 
 押し寄せる敵意
 孤立する魔術師
 カトリック教会への接近
 セラフィーナの裏切り
 終身刑判決
7 異端
 サン・レオ要塞の囚人
 カリオストロ奪回作戦
 獄中の予言
 異端者の死
エピローグ 不死

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