昔、グロースターの町に一人の仕立て屋が住んでいた。人々のため立派な服を縫いはしたけれど、自身は貧相な男で指は曲がり服はすりきれ、大変貧しかった。クリスマスの前日、仕立て屋はグロースター市長の服を作り始める。絹とサテンの紅色の布を裁ち終わり帰宅した仕立て屋は、その夜高熱を出してしまう。服のことが気がかりでうなされる仕立て屋だったが、なんと彼にかわってネズミたちが一晩のうちに見事な上着とチョッキを作り上げてしまった!