刑事弁護人としての活動の多くは情状弁護である。その結果は晴れやかな無罪判決ではないし、一見すると成果がなかったように見えることもある。しかし、情状弁護には、弁護人が自ら新しい発想で多彩に活動をする余地が広がっている。量刑を下げる活動も、更生に資する活動も、答えは1つではない。弁護活動の選択肢は無限に考えうる。本書では、そのうちのいくつかのアイディアを収録した。情状弁護の創造性を体験し、日々の弁護実践に活かすとともに、さらなる可能性を追求してほしい。
序 章情状弁護とは
第1章任意捜査
第2章接見
第3章取調べ対応
第4章身体拘束からの解放
第5章不起訴に向けた弁護活動
第6章略式手続・即決裁判
第7章公判準備としての弁護活動
第8章保釈
第9章生活環境の調整
第10章被害者対応
第11章証拠収集
第12章公判手続
第13章一部執行猶予
第14章被害者参加
第15章反省
第16章依存症
第17章上訴
第18章判決後の活動
第19章司法取引
第20章犯罪類型からみた弁護活動
インタビュー 村木一郎/金杉美和/秋田真志