小樽、金沢、由布院、倉敷、銀座、浅草…津々浦々に「行きつけの店」はある。もちろん、地元・国立の店も。しかし、著者が愛したのは、名店の味だけではない。それは、店の雰囲気であり、従業員の気働きであり、女将や主人の人柄である。「行きつけの店」を持つためには、なによりも人間がわからなくてはいけない。店とのつきあい方に学ぶ、山口ブンガクの極上のエッセンス。