図書館は、本を貸すだけの場所じゃない!
「与謝蕪村全集はありますか?」「ワニの捕まえ方を書いた本はありますか?」「昭和が終わったらどうしたらいいでしょう?」……
レファレンスカウンターには、毎日いろんな人がやってくる。
昭和最晩年、レファレンス現場の「ジグザグ」な実態を描いた名著、『ある図書館相談係の日記』を大幅に増補復刊。
――当時レファレンスは、貸し出しの付属サービスだと思われていた。そうではなく、レファレンスは、 サービスを通して社会全体の情報資源を有効に活用するためのもの。もっと言えば、ひとびとの生活や仕事、地域社会をよりよいものにしていくと同時に、「知る権利」をはじめとする憲法的な価値を実現するサービスだという、今のぼくの考え方に近い考えを、当時持ちはじめていた。これは今の社会の中て〓非常に重要な考え方だと思う。(解説対談より)