本書は、CSRの本質とは何かを問おうとしている。社会的制度として存在する企業とは、経済実体としての性格をも持ち合わせており、企業の価値創造プロセスの活性化をいかに果たすかがまず問題にされなければならないという主張が前提としてなされている。そのために価値創造プロセスの活性化、イノベーション問題などについての経営学的検討を理論的・実証的な視点から試み、CSRはいかにあるべきかについて、グッドウイルの概念を用いて検討している。