東京裁判は、戦勝国が敗戦国を見せしめのために裁いた"儀式"であり、この軍事裁判は、被告個人ではなく日本国が裁かれたのだ。国のために処刑された東条英機ら7人のA級戦犯は、天皇を救い、日本の国体を維持するために犠牲となった人々である。そのA級戦犯が残した遺書と書簡は何を語っているのか。被告たちが処刑されて40年目に至り、ようやく陽の目を浴びる貴重な記録の数々…。かつての大臣や大将だちが、巣鴨プリズンに収容されて戦犯となり、日本の復興と将来を思いながら、耐えがたき困難と闘った巣鴨プリズンでの生きざまと終戦秘話がここに甦る。