本書は、中世から現代まで、西欧の伝統にのっとってヨーロッパで作られてきた指輪を、ロンドンのヴィクトリア・&・アルバート博物館(V&A)の類稀なる2000点以上のコレクションから選んで紹介する。
指輪のルーツは、魔除けや護符、地位や身分の証明、婚約や既婚のしるし、武器などの目的から装身具として始まったといわれている。
人類の歴史を通じて、指輪は、広義の装飾美術の流行に沿って変遷してきた。さらに、指輪は単なるファッションではなく、富や地位の象徴でもあった。
本書は、指輪にまつわる800年の歴史的背景を6つの章に分け、その時代ごとの流行や技法、指輪に関わる人々の歴史をも解説している。