本書は現代数学の最重要の概念や構造を包括的に紹介し概観する。
読者は、数学的構造のパノラマおよびそれらの間の関係の概観として、あるいは抽象数学への入門として、あるいは知識をより一般的視野に置いてみるために、あるいは数学への新たなより深い観点を得るために本書を読むことができる。
本書では、すべての重要な概念的数学のアイデアはある程度の努力で理解できるとして、概念と構造の動機づけと説明をし、かつ例を用いてわかりやすい解説をする。
第5章で空間概念をトポロジー、微分幾何学、代数幾何学の観点から分析し、第6章はホモロジー理論、第7章は操作で生成される構造、第8章は圏論の基礎的結果を扱う。第9章では代数的構造、圏論的概念の幾何的視点を論理学と結び付け、最終章で集合に課せる構造を例で振り返る。
本書は数学をより深く理解する道への援助とガイドとして、積極的な励ましのメッセージを伝えるものである。