日本の世界競争力ランキングの順位は63カ国中30位(IMD調べ)、平均賃金はOECD加盟35カ国中19位、相対的貧困率は39カ国中29位、教育に対する公的支出のGDP比率は43カ国中40位(いずれもOECD調べ)など、データを参照すると、世界有数の先進国というイメージとは大きく異なった日本の現実がみえてきます。
その原因は様々ですが、もっとも大きいのは、日本の労働生産性が相対的に低い水準のまま伸び悩んでいることです。本書は、日本の豊かさのカギを握っている「生産性」という概念について、できる限りわかりやすく解説したものです。そのうえで、どうすれば生産性を上げ豊かな社会を実現できるのか、その道を指し示します。