「伝統」という言葉は当然のように、「遠い昔から受け継がれてきたもの」と思われている。だが、「伝統」とされているものの多くは、実はごく最近、それも人工的に創り出されたのだと本書は言う。本書は、おもに英国におけるそうした実例をとりあげ、近代になってから「伝統」が創り出された様子を追う。