★ビル・ゲイツ、ダニエル・カーネマン絶賛!
★「とてつもなく、とんでもない本」米倉誠一郎・一橋大学名誉教授
★WSJベストセラー、フィナンシャルタイムズ『ベスト・ビジネスブック2019』
など米欧メディアの『ビジネス必読本』に相次ぎ選出!
ルーンショットとは、「誰からも相手にされず、クレイジーと思われるが、
実は世の中を変えるような画期的アイデアやプロジェクト」を指します。
斬新なアイデア(ルーンショット)を次々と生み出していた組織が、
ある時期から突然、そうしたアイデアを逆に潰すようになってしまう。
企業ではよくある変化です。その原因は、どこにあるのか。
物理学者でバイオベンチャー起業家でもある著者のサフィ・バーコールは、
熱力学の「相転移(そうてんい)」の考え方を用いてこの集団行動の謎をひも解きます。
水の分子は常温(液体の「相(そう)」)だと活発に動き回りますが、
氷点下になると氷(固体の「相(そう)」)になり、動きを止めて整列します。
つまり、摂氏0度を境に「相」が変わるわけです。そのことを相転移と言います。
相転移の要因は、温度です。相が転移すると分子の振る舞いが一変します。
組織も同じように、いくつかの要因(水の場合の「温度」に相当する)によって、
「ルーンショットの相」から「斬新なアイデアを潰す相」へと「相」が転移し、
組織メンバーの振る舞いが一変します(水分子の振る舞いが一変したように)。
実は、相転移が見られるのは、水などの物質や企業だけでなく、
戦争、テロ、ロックコンサート、渋滞、火災など、様々な現象に現れます。
「相転移の科学」がすばらしいのは、相転移を引き起こす要因がわかれば、
相転移が起きる時期の予測や、転移の防止が可能になることです。
本書では、人の組織の相転移と、その制御方法をわかりやく解説しています。