「東洋のちっぽけな葉」が大英帝国を制覇した。一七世紀イギリスに上陸し、爆発的に広まった中国・日本発の奇妙な熱い飲み物。「毒か薬か」という大論争のさなか、著者レットサムは、茶の植物的特質、製法、紅茶・緑茶の種類、人体への影響などを、文献や実験・観察を通して丹念に調べぬく。一八世紀ヨーロッパ最高の茶論と評価された西欧茶研究の古典、全訳成る。