関ケ原の合戦に大きく貢献したアダムスは徳川家に召し抱えられた。相模国三浦郡に250石の領地と妻を与えられ、三浦按針を名乗ることになる。家臣として家康を支える日々を送るなか、故郷イングランドへの想いはつのるのだが…。三浦按針の数奇な運命をみごとに描いて、白石文学の集大成として読み継がれる一作。