「世界文学と呼ぶにふさわしいロルカの戯曲が、わが国でどのように受容されてきたか、日本人がいかにその真価に共感してきたかを体系的に詳説すると同時に、三大悲劇に見られるロルカの詩的世界、強烈な血の嗜好、名誉観、人間の根源的な問題を見据えながら、テクストと舞台との齟齬および日本人読者が作品に加えた付加価値を明らかにし、新たな文学的価値を探ろうとした好著である。」南山大学名誉教授 佐竹謙一