この本は、まず「天皇とは何か」を改めて定義しなおすところから始めて、天皇や皇室の憲法上の地位、国民との関係、さらに国民が憲法でそのような基本的人権を保障されているかとか、その憲法が過去と現在でどのように変わって来たかということまで一通り見ていくことで、天皇・皇室と憲法の両方についての理解を深めてしまおうという欲張りな発想で書かれたものです。抽象的な制度論や法律論になってしまってはつまらないので、できるだけ具体的なエピソードを盛り込んで、興味をもって読んでいただけるように工夫してみました。