殺しなんぞしていない-お裁きをした北町奉行に無実を訴えていたにもかかわらず、大工の磯吉が処刑された。普請請負問屋『丹後屋』の娘を殺めた咎で、伝馬町の牢屋敷につながれていたが、突然の執行であった。南町奉行所の永尋書留役・角野忠兵衛には、「附に落ちぬ」事件である。長年の勘がどうにも騒いだ。事件の裏に隠された真実を探るべく、磯吉の娘のもとを訪ねるが…。窓際同心が揮う情けの十手、シリーズ第13弾。
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