• 著者新藤悦子 佐竹美保
  • 出版社ポプラ社
  • ISBN9784591165829
  • 発行2020年2月

アリババの猫がきいている

東京で一人でくらすイラン出身の言語学者アリババが飼い始めたペルシャ猫の子猫シャイフは、イランのバザールで福を招くと言われる長老族の猫で、人の言葉を解する猫だった。
あるとき、アリババは海外出張のため、友人で民芸品店を営む男性、石塚さんにシャイフを1週間あずけることに……。そして、初めて石塚さんの部屋にとまった夜、シャイフは民芸品たちと話ができることに気づく。
アフガニスタンで遊牧民の花嫁を乗せるラクダを飾るひも(ひも姉さん)、アフガニスタンの古都ヘラートで作られている吹きガラス(青いグラスくん)、イランのハチ飼いが使っていたミツバチの巣箱のふた(タイルばあさん)、ペルーのアマゾンの学校の先生が作った動物の人形たち(アマゾンのやんちゃたち)――遠い国からやってきた民芸品たちは、毎晩、順番に驚くべき身の上話を語っていく。
そして店にはイラン出身の少女ナグメや、日系ペルー人の少年タケルがやってきて……。
民芸品たちの波乱万丈の物語をきいた子猫シャイフが、彼らにつながる遠い国の人々を思い、民芸品たちに託された願いをかなえようとする姿が胸を打つ、異色のファンタジー!

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