散骨という葬送は、「スタイル」ではない。死者とともに生きようとするときの大きな支えになり得る。 ――平松洋子愛する人を喪った人々がたどりついたそれぞれの自由な弔いの形とは――。セーヌ川、珊瑚の島、ヒマラヤへの散骨の旅、絶句するようなハプニング、そして新たな出会い。涙と笑いで彩る、「別れ」の先に生きる人々を深くユーモラスに描く爽快ノンフィクション。著者自身の体験を描いた文庫書下ろし新章収録。注目の著者が描く「誰かがいない世界」の歩き方。