幼い頃の猫の思い出と歴代の「吉本家の猫」とのつき合いをたどり、猫の習性、猫という存在のもっている不思議、人間との共生の仕方の細部、さまざまな猫の死、などなどを、柔らかく深い視線で観察し、この愛すべき同伴者への限りない共感を、詩人の直観と思想家の鋭利な分析力で表現した、すべての猫好きの人々に贈る傑作エッセイ。