写真はイメージとしてのみ浮遊しているのではない.そこには多様な物質性やメディア性,撮影・受容する身体の痕跡が刻み込まれている.そうした重層的な位相を解きほぐしつつ,写真集,スライド,アマチュア,セルフィなどを分析する.イメージ=写真の新たなパースペクティヴを切り開くヴァナキュラー写真論.前著『イメージを逆撫でする――写真論講義 理論編』につづく著者待望の写真論.