日本の図書館においてレファレンスサービスは定着していますが,一般の利用者からみると必ずしも身近なサービスとはなっていません。一方で,インターネットが情報インフラとして社会に浸透するにしたがってレファレンスサービスに大きな変化が生じてきました。課題解決支援,情報リテラシー教育,書誌・索引データベースの構築など,図書館が情報の発信元として積極的な関与が求められています。本書はレファレンスサービスの理論と技術,情報資源の管理と提供,レファレンスサービスと利用者に焦点を当てて,図書館情報学研究者が執筆しています。館種を超えてレファレンスサービスのこれからを考えるうえで重要な提起が随所に発見できる一冊です。