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  • 著者松浦理英子
  • 出版社文藝春秋
  • ISBN9784167914882
  • 発行2020年5月

最愛の子ども

どれだけ賢ければ波風立てずに生きて行けるのだろう。

どれだけ美しければ世間にだいじにされるのだろう。

どれだけまっすぐに育てばすこやかな性欲が宿るのだろう。

どれだけ性格がよければ

今のわたしが全く愛せない人たちを愛せるのだろう。



〈パパ〉日夏、

〈ママ〉真汐、

〈王子〉空穂

それぞれのかかえる孤独ゆえに、家族のように親密な三人の女子高校生。

同級生の「わたしたち」の見守る中、愛も性も手探りの三人の関係はしだいに

ゆらぎ、変容してゆく。

家族、少女、友愛といった言葉の意味を新たにする、

時代を切り開く作家・松浦理英子が到達しえた傑作。



泉鏡花文学賞受賞

圧倒的感動を呼んだ名作、待望の文庫化。



解説・村田沙耶香

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