ことばで生きるものの迷いと悲しみ。彼女のあとについて歩くような文章を書いてみたい、そんな意識が、すこしずつ私のなかに芽ばえ、かたちをとりはじめた…20世紀フランスを代表する文学者ユルスナールに魅せられた筆者が、作家の生きた軌跡と自らのそれを幾重にも交錯させて紡ぎだす待望の長編作品。 20世紀フランスを代表する作家ユルスナールに深く魅せられた筆者が、作家の生きた軌跡、その作品、作中人物の辿った道を自らのそれと幾重にも交錯させ、筆者自身が長く身を置いたヨーロッパへの思いをこめて綴るエッセイ。