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  • 著者志賀理江子
  • 出版社T&M Projects
  • ISBN9784909442017
  • 発行2017年6月

Blind Date

2009年にタイのバンコクで、バイクの二人乗りで疾走する恋人たちを撮影した。

志賀はバイクが行き交う街中で、バイクの後部座席に座っている人たち 、何百何千人と眼差しを交わした。その不思議な見つめ合いの感覚に素手で触れぬまま近づくことのできる最適な道具が志賀にとってはカメラだった。

見知らぬ他者と視線を交わし続ける、目と目が触れることは、志賀の身体に潜む生物としての勘を取り戻すようだった。そして性的などこかに触れるようだった。

「目」はどこまで私たちを支配しているのだろうか。

"目が見えぬ、らしいのです。 それは私の知らない前世に関係するでしょうか。 本当のことを知りたくて、大学に行き、世界中の様々な宗教について学びました。 それらは生死について実に様々なことを述べています。でも、その全てに違和感を感じました。 私には当てはまらない気がするのです。" ー テキスト「ブラインドデート」より

写真を通して自身と社会が交差する接点に生じる「イメージ」の探求を続ける志賀理江子。1980年に愛知県に生まれ、2008年から宮城県に拠点を移し制作活動を行なっている。本作『Blind Date』は、2013年に出版された『螺旋海岸 album』以来の作品集となる。

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