九州大学では、アクティブ・ラーナーの育成を目指す新カリキュラム「基幹教育」を2014年度より開始しました。その最大の特色となるのが、全学部新入生必修の先進的なアクティブ・ラーニング科目として開発された「基幹教育セミナー」と「課題協学科目」です。本書では、この2つの必修科目の実施事例を通して、担当教員の専門分野や教育経験を問わない、「誰でもできるアクティブ・ラーニング」のための教育手法や科目運営体制を詳しく説明します。
そこで特に重要なポイントとして取り上げるのが、担当教員向けに新たに作成された実施要領・マニュアルであり、また全新入生が受講する大規模なアクティブ・ラーニング科目をマネジメントしていくための科目運営上の様々な工夫です。
アクティブ・ラーニングは、すでにその導入の初期段階を終え、今後はごく一般的な、教員であれば「誰でもできる」教育手法として定着していく(べき)ものと見なされています。本書では、九州大学が一歩先んじて「それ」をどうやって実現したのか、その実践的なノウハウを余すところなく紹介します。