詩人の没後五年を機会に、書き残しながら本にまとまらずに終わった断章の連作「誰も気づかなかった」と、「夜の散文詩」シリーズの5篇を小さな本として刊行。「本があった。/しかしそれが本だと、/ここにいる誰も、気づかなかった。/本は読まれなかったからである。」このようなリズムをそなえた箴言と、晩年の景色を記した散文詩。長田弘さんがぜひ伝えたかった思索の結晶を傍らに置いて、何度でも読みかえせるように。
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