律は受験を控えた高校3年生。弟の調、妹の奏、そして父を亡くしてからも温かく自分たちを育ててくれた母と4人暮らし。ところがある日、母の病気が発覚。入院する母に代わり、律がはじめて台所に立つことになり……。お母さんが退院する、それは早川家にとって最良の日になるはずだった。しかし、律は「家族の中で自分だけ血が繋がっていない」という事実を知ってしまう。そんな、律を悲しみの底から救ってくれたのは、やはり家族の愛と想いがつまった料理だった……。