イギリス西部の田舎町・パグフォード。パグフォード地方自治組織議会の議員で、バリー・フェアブラザーが40代の若さで突然亡くなった。彼のの死で、議席に「カジュアル・ベイカンシー=突然の空席」が生じる。その選挙で、住人たちの素顔が次々と明らかになる……。小さな町の大きな物語。稀代のストーリーテラーがなにをおいても描きたかった、社会派ドラマ。
イギリス西部の田舎町・パグフォード。パグフォード地方自治組織議会の議員であるバリー・フェアブラザーが40代の若さで突然亡くなるところから物語は始まる。
パグフォードは中流階級が多く住む町。しかし隣町との町境に、「フィールズ」という低所得者向け公営住宅が建っている。生活保護に頼り、薬物依存治療を受ける住人が多いフィールズを、中流階級の住人たちの多くは良くは思っていなかった。フィールズの住人たちに手を差し伸べていた議員のバリーが亡くなったことで、パグフォードに次々と騒動が持ち上がる。
議席に「カジュアル・ベイカンシー=突然の空席」が生じた故の選挙。この選挙如何で、フィールズの住人は窮地に追いやられるのだ。その選挙で、住人たちの素顔が次々と明らかになる……。
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「いや、お見それしました。ローリングを知らない人にも推薦したい、現代の黙示録」――大森 望さん(「週刊現代」2012年12月15日号より)
「作者の普遍的で世界規模の問題提起には圧倒される。またこのような壮大なテーマとの出会いを嬉しく思う」――鹿島田真希さん(「群像」2013年1月7日号より)
「これは傑作である」――茂木健一郎さん(2012年12月6日)