いまからおよそ百五十年前、日本ではこれほど果断なる政治が行われていた! 世界史に類を見ないスピード感をもってなされた国家制度樹立。それを可能としたのは、議論を尽くしつつも真に能力ある者が政策を選びとり、時には手続きも飛び越えて最重要の改革を実行することへの合意だった。日本を代表する政治学者が、大久保利通や伊藤博文らの言動にあらためて光を当て、維新史の新たなる解析を試みる。