クマタは、『かいがらのおくりもの』というえほんが大すきです。
まいにちまいにち、こえにだしてよんでいました。よみおえるたびに、
えほんのなかにいるキツネの子に「ばいばい、またね」とはなしかけ、
ほんとうのともだちのようでした。
ある日、山のむこうに大あめがふりました。
あちらでは、いえが水びたしになるなど、たいへんなことがおきている。
そうきいたクマタは、いてもたってもいられず、ともだちとそうだんして、えほんをおくることにしました。一ばんたいせつなえほんをおくったところ、クマタにおれいのおてがみがとどいて……。
心温まるお話です。