あるときは信長、秀吉、家康に仕えた武士。またあるときは千利休に師事する茶人。そしてまたあるときは物欲の権化。戦国~慶長年間を生き抜いた異才・古田織部。甲冑、服飾、茶、陶芸、グルメetc. お洒落でオタクなこの男こそ、日本人のライフスタイルを決めちゃった大先輩だ!!
朝鮮戦線泥沼化。キリシタン大弾圧。海外侵略と内政混乱、豊臣政権内憂外患。数奇の玉座を目指す古田織部は、わび、さびと一線を画す「乙」の境地に開眼。「めぎゅわ」なやきもので日の本を統一すべく、日夜物欲と創意をたぎらせる。日ごと病み衰える秀吉に死期が近づく。唯一の「友」として、己は何をするべきか。織部が選んだはなむけは、「贅」の男にふさわしい「祭り」であった。