進化はなぜ、社会を生んだのか?
生物学の世界的権威の思想をコンパクトに凝縮した1冊!
仲間を作り、分業し、時に誰かを思いやる私たちの「社会」の起源は、狩りバチやアリなど、
人類が生まれるはるか昔から存在していた「真社会性」を持つ生物たちの、進化の過程が教えてくれる。
社会性を持つ生物は多く存在する一方で、高度な社会性(真社会性)を持つ種が進化史上、
ほとんど存在してこなかったのはなぜか。
生物が社会をつくる条件としての、利他主義や分業といった行動はいかなる要因によって生まれるのか?
人類の進化を他生物の進化と比較しながら明らかにする社会生物学の創始者であり、
ピューリッツァー賞など数々の輝かしい受賞歴を誇る世界的権威が、いま最も伝えたい人類進化のエッセンス。
吉川浩満氏による解説も収載。
■目次
第1章 人類のルーツを探るヒント
第2章 進化の六段階
第3章 進化をめぐるジレンマと謎
第4章 「社会」はいかに進化するのか
第5章 真社会性へと至る最終段階
第6章 分業と利他主義を生みだすもの
第7章 ヒトの社会性の起源
■著者略歴
エドワード・O・ウィルソン
1929年生まれ。ハーバード大学比較動物学博物館名誉教授。アリ研究の第一人者にして、社会生物学、進化生物学分野の創設者。米国科学栄誉賞、クラフォード賞、ピューリッツァー賞など多数の栄誉ある受賞歴を誇る。著書に『人間の本性について』『The ANTS』(ともにピューリッツァー賞)『人類はどこから来て、どこへ行くのか』「生命多様性』『ヒトはどこまで進化するのか』など多数。野外調査や著述活動、自然保護などの取り組みも今なお現役で続けている。