哲学は前6世紀頃、ギリシア・インド・中国でほぼ同時に誕生した-。京都大学で哲学を講じた野田又夫(1910‐2004)は、これらを哲学の三つの伝統と捉え、哲学の大胆な世界史的通覧を試みた。そのほか西田幾多郎・田辺元・九鬼周造など恩師の哲学の本質を述べた簡潔かつ含蓄に富む諸論考など13篇を収録。