国際政治学は「モーゲンソーとの対話」の歴史である。あるがままの人間を観察すれば、政治はつねに権力闘争である、という命題に行きつく。人間性についての怜悧な仮説に基づくハンス・J・モーゲンソー(1904‐80)の現実主義とは何か。国家の外交に「力」と「国益」という概念を導入してこそ平和が得られる、と主張した国際政治学の古典的名著。