現代世界のなかで無視できない存在となっている中東の大国、イラン。その現代史は欧米諸国への従属と抵抗に彩られている。19世紀から21世紀の現在まで、欧米列強のたび重なる介入と支配に対して、あるときはそれを受容し、あるいはまたそれに反発・抵抗してきたイランの歴史を平易に解説する待望の入門書。「イスラム原理主義国家」というイメージ先行の理解と異なる、この国の本当の姿と歴史のダイナミズムを描き出す。