征台の気運が高まる明治七年、大久保利通は政府内の反対を押し切り清国へ渡る。実権を握る李鴻章を故意に無視して北京へ入った大久保は、五十日に及ぶ滞在の末、ついに平和的解決の糸口をつかむ。一方西郷従道率いる三千人の征台部隊は清との戦闘開始を待ち望んでいた。大久保の処置は兵士達の失望と不満を生む。