女子刑務所内の、一般人が通う美容室にて
女子刑務所の中に、
“受刑者が一般客の髪を切る”美容室がある。
美容師は、重い罪を犯した者。
だけどそこには、いつも青空があった――
服役中に美容師となった小松原葉留は、
女子刑務所内の美容室で、一般客の髪を切っている。
天井から壁まで青空が描かれた
その美容室を訪れる者は、
小松原がもたらす静かな時間に
いつしか心を洗い流され……
小松原はなぜ、美容師として鏡の前に立つのか。
客たちはなぜ、そこで髪を切るのか。
『アルティストは花を踏まない』の新鋭が贈る、
ひとりの受刑者と、社会を生きる女たちの
あたたかな再生の物語。
空はどこまでも、青く、深く。
誰の上にも、きっと――
描き下ろし美麗カラーイラストも収録!
【編集担当からのおすすめ情報】
「何かに一度つまずいたり、転んだりした人が
また立ち上がる姿を描きたい」と語る小日向まるこ氏。
桜井美奈さんの同名小説(双葉文庫)を原作に、
悩みながらも前に進もうとする女性たちの姿を
繊細なタッチで描き出します。
前作『アルティストは花を踏まない』にて
第23回文化庁メディア芸術祭マンガ部門
審査委員会推薦作品に選出された、
小日向まるこ氏の新境地。
連載時、かつてない反響を呼んだ
やさしくてあたたかな物語です。