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  • 著者武部貴則
  • 出版社日経BPM(日本経済新聞出版本部)
  • ISBN9784532176891
  • 発行2020年8月

治療では遅すぎる。 / ひとびとの生活をデザインする「新しい医療」の再定義

100年人生のカギ――それは健康でいられる社会を構築することだ。
   いかに病状を表面化させずに長生きするか?
     そのために医療は何ができるのか?
「ストリート・メディカル」という方法によって医療を再定義し、誰もがよりよい人生を獲得できる世界を創るための若き現役医師の挑戦。
 減塩が大事と言われても、普段、自分がどれくらい摂取しているか意識することは少ない。しかし、もしも目の前のフライドポテトの塩がカラフルな青色や赤色だったら、「こんなにかかっていたのか!」と驚くだろう。あるいは、上るほどに景色が変わる階段があったら、エスカレーターを使わずについついそこを上ってしまうかもしれない……。
 普段の生活のなかで、簡単に、継続的に健康を意識し、運動量を増やすことができれば、人々が健康でいられる社会が実現、医療のあり方も劇的に変わる。今までの医学は顕在化された症状に対する治療行為に主眼が置かれていたが、人々の健康が重視されるようになった現代では、予防医療に加えて、未病段階における適切な診断と指導に重きが置かれるようになってきた。
 本書は、こうした流れの魁として、2011年から医師とクリエーターという異色のコンビが始めた「広告医学プロジェクト」を活写。その活動を通じて得られた知見と具体化されつつある事例を紹介することで、新しい医療と社会のあり方を提示するもの。
 著者の武部氏は、2013年にiPS細胞から血管構造をもつ機能的なヒト臓器を世界で初めて創り出すことに成功、その研究成果は国際的に高く評価され、米スタンフォード大学、シンシナティ小児病院など米国でも活躍している。2018年春には、最年少で横浜市立大学教授に就任し話題を呼んだが、さらに2019年には東京医科歯科大学から教授として招聘され話題になった今、最も注目される日本人医師のひとり。

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