退役した海軍司令官、ホーカン・フォン=エッケは、自宅から散歩にでかけ、そのまま戻らなかった。ヴァランダーは娘のために、ホーカン失踪の謎を調べ始める。海軍時代の経歴に手がかりがあるかもしれないと、当時の知り合いにも話を聞くが、なんの収穫もない。そんな中、今度は妻のルイースまでもが姿を消してしまった。ときおり襲う奇妙な記憶の欠落に悩まされながら、ヴァランダーは捜査を進める……。刑事ヴァランダー最後の事件。