「好きな本は何ですか?」と聞かれたら、「台本です」。そう答えるくらい、僕は台本(ホン)が好きです。そして、この歳になって、気づきました。いかにして台詞を生きるかは、いかにして自分を生きるかだと──。いいことも、悪いことも、ぜんぶ受け入れて、そして手放す。すると直感が、降りてくる。数々の台詞を生きて見えてきた、自分の原点、家族のすがた、生と死のかたち。名台詞がおしえてくれる、いまを生きる知恵と人生の意味。『真田丸』『なつぞら』をはじめ代表作の台詞に受けた直感から母との思い出まで、初めて語る本音の独白! オフィシャル&秘蔵スナップも収録!【目次より】プロローグ ホンのお陰でいまがある 第1章 役者は台詞から生まれる 母と僕と映画と 「ごめんなさい」と「ありがとう」 細胞にひっつくまで 観ている人をいい意味で裏切りたい 台詞であれば素直に言える 舞台の上で生きる時間 台詞に色をつけられる時代劇 第2章 役者は脚本家から生まれる 「この作品は、やらなくては」 直球の決め台詞 人を描くというユーモア 直感的に素直になれるかどうか 第3章 だから役者はやめられない 受け入れて、手放す いろいろな表情を持つ男 シンプルな生きる知恵 人は変わることができる 人間同士のつながりとは生と死は別物じゃない ドラマを支えるリアリティー 第4章 名台詞ここにあり 『真田太平記』 『真田丸』 『なつぞら』 エピローグ 立ちどまった春